1月26日1945年【ジャクリーヌ・デュ・プレ】

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ジャクリーヌ・デュ・プレ
Jacqueline du Pré

[チェリスト/イギリス]
1945年1月26日‐1987年10月19日 42歳没
不世出の天才チェリストと言われ、若くして情熱的な演奏で世界を魅了しました。
ピアニスト、指揮者として活躍するバレンボイムと21歳で結婚し、二人の共演で数々の名演を残しますが、病により28歳で引退しました。


『ザ・ハート・オブ・ザ・チェロ』

 

エルガー:チェロ協奏曲(1967年演奏)
チェロ:ジャクリーヌ・デュ・プレ(22歳)
指揮:D.バレンボイム(1942-)
ロンドンフィルハーモニー管弦楽団

生涯

1945年1月26日 イギリスのオックスフォードに教育熱心な家庭の次女として生まれる。
1949年4歳 母からチェロを習い始める。
1950年5歳 ロンドン・チェロ・スクールで姉のヒラリー・デュ・プレとともに正式に音楽を学び始める。
1955年10歳 才能はすぐに開花し、国際的なコンクールに入賞。
1957年12歳 BBC主催コンサートで演奏を行う。
1960年15歳 ロンドン・チェロ・スクールの次にギルドホール音楽学校に入学し同校のエリザベス女王特別賞を受賞。この時の審査委員長は、Y.メニューイン(1916-1999)。
1961年16歳 ロンドンで正式デビューし大絶賛を浴びる。以降イギリスでは国民的人気を得る。
1964年19歳 ストラディバリが制作した60余りのチェロの中でも屈指の銘器と言われる1712年製ストラディヴァリウス “ダヴィドフ”を、彼女の名付け親であり支援者のホーランドが約10万ドルで購入し贈られた。デュ・プレは生涯この楽器で演奏活動を行った。彼女の死後はヨーヨー・マ(1955-)に貸与されている。
1965年20歳 BBC交響楽団とのアメリカ演奏旅行でエルガーのチェロ協奏曲を演奏し、「カザルスに匹敵する」と高い評価を得て、若くしてチェロ演奏家として不動の地位を確立。
同年、ジョン・バルビローリ指揮のロンドン交響楽団とエルガー『チェロ協奏曲』をリリース。記念碑的名演と言われ、現在でも売れ続けている

エルガー & ディーリアス : チェロ協奏曲

この間、P.トルトゥリエ(1914-1990)、パブロ・カザルス(1876-1973)、M.ロストロポーヴィチ(1927- 2007)らの巨匠に師事。

ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 Op.104
指揮:S.チェリビダッケ(1912-1996/55歳)
チェロ:J.デュ・プレ(1967年演奏 22歳)

 

ブラームス:チェロソナタ 第2番

1966年21歳 若手演奏家たちとの交流の中で、ピアニスト・指揮者のダニエル・バレンボイム(1942-)と結婚。結婚に際してユダヤ教に改宗している。バレンボイムは彼女ににセルジオ・ペレッソン製作の近代的チェロを贈り、二人は多くの名演奏を残した。

エルガー:チェロ協奏曲、エニグマ (謎)変奏曲

I.パールマン(ヴァイオリン)、P.ズーカーマン(ヴィオラ)、J.デュ・プレ、
Z.メータ(コントラバス)、D.バレンボイム(ピアノ)によるリハーサル風景

代表的な演奏として、J.ハイドンA.ドヴォルザーク、エルガー、ディーリアスらのチェロ協奏曲、D.バレンボイムと共演したブラームスのチェロソナタがある。

F.ショパン:チェロソナタ
チェロ:J.デュ・プレ
ピアノ:D.バレンボイム


ショパン&フランク : チェロ・ソナタ集

1971年26歳 指先などの感覚が鈍くなってきたことを自覚するようになり、症状は徐々に悪化。周囲からは「才能の枯渇」と言われるようになる。
1973年4月28歳 初来日。しかし、体調不良により演奏会はすべてキャンセルされた。同年秋に多発性硬化症と診断され、演奏活動を引退。その後の数年間はチェロの教師として後進の育成を行う。
1975年30歳 エリザベス2世女王からOBE勲章を授与。
1978年33歳 「ジャクリーヌ・デュ・プレ基金」設立の記念コンサートにおいて、S.プロコフィエフ『ピーターと狼』のナレーションに参加。


1987年10月19日42歳 多発性硬化症のため亡くなる。


ジャクリーヌ・デュ・プレ~EMI完全録音集(17枚組)

1998年 姉のヒラリーと弟のピアスがジャクリーヌを綴った共著『風のジャクリーヌ』を原作に映画『ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ Hilary and Jackie』が制作される。


風のジャクリーヌ〜ある真実の物語〜


ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ ― オリジナル・サウンドトラック

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