11月13日1874年【M.ロン】

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マルグリット・ロン
Marguerite Long

[ピアニスト・教育者/フランス]
1874年11月13日-1966年2月13日 91歳没
若手ピアニスト・ヴァイオリニストの登竜門であるコンクール「ロン=ティボー国際コンクール」は彼女とJ.ティボー(1880-1953)が始めました。
フォーレ、ドビュッシーラヴェルに卓越したフランス最高の女流ピアノ奏者で、後進の指導にも尽力し多くの世界的ピアニストを輩出しました。


ショパン:ピアノ協奏曲第2番&ラヴェル:ピアノ協奏曲/ミヨー:ピアノ協奏曲/モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番/ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」

 

M.ラヴェル(1875-1937):ピアノ協奏曲 ト長調
ピアノ:マルグリット・ロン(58歳)
指揮:M.ラヴェル(57歳)
ラムルー管弦楽団 (1932年録音)

生涯

1874年11月13日 フランス南部のガール県ニームに生まれる。
ニーム音楽院で8歳上の姉クレールからピアノの指導を受ける。
1889年15歳 パリ音楽院入学。
1891年17歳 パリ音楽院ピアノ科を一等賞で卒業し、演奏活動を開始。
1906年31歳 音楽学者のジョゼフ・ド・マルリアーヴと結婚。新婚旅行の最中に呼び戻され、パリ音楽院の予備科講師となる。
1914年8月24日38歳 夫マルリアーヴが第一次世界大戦で戦死。落胆のあまり表舞台から遠ざかる。
1917年43歳 演奏活動を再開。
1919年4月44歳 M.ラヴェル(1875-1937)が戦没者に捧げたピアノ組曲『クープランの墓』(第6曲「トッカータ」は亡夫マルリアーヴに献呈)を初演。
1920年46歳 音楽院高等科正教授に就任し、1940年66歳まで務める。
同年、音楽学校を創設。(1941年にロン=ティボー音楽学校となる)
1932年1月57歳 ラヴェルより『ピアノ協奏曲ト長調』を献呈され初演。ラヴェルとともに、ヨーロッパ中で演奏旅行を行った。

1935年61歳 「ガブリエル・フォーレ協会」設立に尽力し、1937年-1939年フォーレ協会主催「フォーレ・コンクール」を開催。
1943年69歳 ヴァイオリニストのジャック・ティボー(1880-1953)とともに第1回ロン=ティボー国際コンクールを開催。現在も若手音楽家の登龍門となっている。

演奏活動だけでなく、後進の育成と発掘・紹介に尽力し、サンソン・フランソワ(1924-1970)、園田高弘(1928-2004)フィリップ・アントルモン(1934‐)、ガブリエル・タッキーノ(1934-)、ブルーノ・レオナルド・ゲルバー(1941‐)など多くの高名なピアニストを輩出した。
その技法は、ロシアン・ピアニズムとは真逆で、曲げた指を高く上げて強く打ち下ろす「ハイ・フィンガー・テクニック」の推進者だった。

古典派のW.A.モーツァルトL.v.ベートーヴェン、ロマン派のF.ショパンF.リストから、C.ドビュッシー、G.フォーレ(1845-1924)、M.ラヴェルなどのフランス近代音楽まで幅広いレパートリーをもつ。ラヴェル『ピアノ協奏曲ト長調』のほか、フォーレ『即興曲第4番』(1905)、イサーク・アルベニス(1860-1909)『ナヴァーラ』(1909未完)などを献呈されている。

1960年86歳 晩年のドビュッシー(1862-1918)に『喜びの島』や『練習曲』のレッスンを受け『ドビュッシーとピアノ曲』に著した。

ドビュッシーとピアノ曲―天才が名演奏家に直接託した技法と「こころ」の希有な記録

1966年2月13日 パリにて91年の生涯を閉じる。
葬列でラヴェル作曲『ダフニスとクロエ』が演奏され、故郷ニームに眠る。

ショパン:スケルツォ第2番

インタビュー(1959年85歳)

 

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