9月4日1892年【D.ミヨー】

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ダリウス・ミヨー
Darius Milhaud

[ 作曲家・ピアニスト・指揮者 / フランス ]
1892年9月4日-1974年6月22日 81歳没
20世紀前半フランスで活躍した作曲家の集団《フランス6人組》の一人。 ピアニスト、指揮者としても活躍し、自作の録音を残している。

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『スカラムーシュ』第1曲 Vif(ヴィフ)第2曲 Modere(モデレ)第3曲 Brazileira(ブラジルの女)
ピアノ:ミヨー&マルセル・メイエ
《フランス6人組》ルイ・デュレ(1888-1979)、オネゲル(1892-1955)、タイユフェール (1892-1983)プーランク(1899-1963)オーリック(1899-1983)、ミヨー(1892-1974)。

生涯

1892年 南フランスプロヴァンス地方のエクス=アン=プロヴァンスに、アーモンド取引で財をなした富裕なユダヤ人の家庭に生まれる。父は地元の音楽協会の中心的役割を務め、母はかつてパリで声楽を学んでいた。
生まれつき小児麻痺を患い、車椅子を使う機会が多かった。
1899年7歳 ヴァイオリンを学びはじめる。
1904年12歳 ブルギエの四重奏団で第2ヴァイオリン奏者となる。この頃から作曲を学び、独自の和声進行によるヴァイオリンソナタを書いた。
1909年17歳 パリ音楽院ヴァイオリン専攻入学。
音楽院では、デュカス(1865-1935)から管弦楽を学び、作曲に興味を持つようになり、イベール(1890-1962)、オネゲル(1892-1955)と同期であり、タイユフェール、オーリックら、後の「フランス6人組」となるメンバーと知り合う。
音楽以外の分野でもフランシス・ジャム(1868-1938)、ポール・クローデル(1868-1955)ら文学者と親交を深め、彼らの作品をテキストとした歌劇や歌曲を作曲した。特に外交官でもあった詩人クローデルとの友情は生涯を通じて続いた。
また頻繁に演奏会に通い、ドビュッシー(1862-1918)、ムソルグスキー(1839-1881)に傾倒する一方、ワーグナー(1813-1883)に対しては、生涯「反ワーグナー」の姿勢をとることになる。

1914年22歳 第一次対戦時、重度の身体障がい者であることから兵役を免除され、外交官であった友人の秘書としてブラジル赴任に随行し約2年間を南米で生活した。そこで触れた南米音楽から多大な影響を受けた。

1918年11月26歳 パリへ戻り、「六人組」の一人となる。
1920年10月24日28歳 12種類の調性が同時に鳴る部分を含む『交響組曲第2番』初演。聴衆の猛反発を招き、混乱した会場に警察や市警備隊が介入するほどのスキャンダルとなった。しかし、「強い抗議は作品によって刺激されている証拠」と、自信を深め創作活動に励んだ。
1922年30歳 アメリカ演奏旅行とともに、ハーレムのジャズや黒人音楽を研究。翌年『世界の創造』を発表。ジャズと融合した作品としては1924年に発表されたガーシュウィンの『ラプソディー・イン・ブルー』に先駆けるものであった。

1920年代後半から1930年代にはリウマチの進行に苦しみながら、映画音楽も作曲するようになる。
また、イダ・ジャンケレヴィッチとマルセル・メイエ(1897-1958)のために作曲した2台ピアノのための作品『スカラムーシュ』(1937年)が人気作品となり、その楽譜は異例の売れ行きを示した。

1940年48歳 ユダヤ人であったためアメリカ合衆国に逃れる。
カリフォルニア州のミルス・カレッジで作曲を教える一方、シカゴ交響楽団創立50周年のための委嘱作品『交響曲第1番』初演、サンフランシスコ交響楽団、ニューヨーク・フィルハーモニック、ボストン交響楽団などで客演指揮などを行った。
1945年53歳 歌劇『クリストフ・コロンブ』(1928)、歌劇『マクシミリアン』(1930)と合わせ、「中南米三部作」と呼ばれる歌劇『ボリヴァール』を作曲。

戦後はフランスとアメリカを頻繁に行き来する生活を送り、1971年にミルス・カレッジを辞し、ジュネーブで創作活動を行う。作曲意欲は旺盛で、、タンゴやジャズにも影響を受けたりした。また映画音楽にも筆を染め、創作活動は亡くなるまでその衰えを見せなかった。

様々な楽器編成など新たな試みを模索し、創作意欲は晩年まで衰えることなく多くの作品を世に送った。

1974年6月22日81歳 ジュネーヴで亡くなる。
故郷エクス=アン=プロヴァンスのサンピエール墓地に埋葬されている。

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