10月12日1935年【L.パヴァロッティ】

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ルチアーノ・パヴァロッティ
Luciano Pavarotti

[ テノール歌手 / イタリア ]
1935年10月12日-2007年9月6日 71歳没
プラシド・ドミンゴ(1941-)、ホセ・カレーラス(1946-)と共に三大テノールとして知られる20世紀後半を代表するオペラ歌手です。2020年、初めてのドキュメンタリー映画『パヴァロッティ 太陽のテノール』が公開されました。


誰も寝てはならぬ~パヴァロッティ

 

トゥーランドットより『誰も寝てはならぬ』
指揮:ズービン・メータ(1936- )
L.A. Philharmonic(1994年演奏)

生涯

1935年 イタリアのモデナに、パン焼職人でアマチュア・テノール歌手でもあった父のもとに生まれる。
同郷で同い歳の名ソプラノ歌手、ミレッラ・フレーニ(1935-2020)とは幼なじみの上、同じ乳母によって育てられた。
父親とともに地元のコーラスで歌い、師範学校を卒業後、声楽を学ぶ。

プッチーニラ・ボエームより『愛らしい乙女 O soave fanciulla』
ソプラノ(ミミ):ミレッラ・フレーニ
テノール(ロドルフォ):パヴァロッティ(1989年演奏)

1961年26歳 レッジョ・エミーリアの声楽コンクールで優勝し、同年4月29日、同地の市立劇場で『ラ・ボエーム』ロドルフォ役を歌い、オペラデビュー。
1963年28歳 ウィーン国立歌劇場とロンドンのロイヤル・オペラ・ハウス(コヴェント・ガーデン)、1964年ミラノ・スカラ座、それぞれいずれも『ラ・ボエーム』ロドルフォ役でデビュー。

ラ・ボエームより『冷たい手を Che gelida manina』

1965年2月29歳 アメリカにデビュー。1968年33歳 やはりロドルフォでメトロポリタン歌劇場にデビュー。
1972年2月17日36歳 メトロポリタン歌劇場でドニゼッティ『連隊の娘』トニオ役に出演し、アリアでハイC(「三点ハ」音)を9回苦もなく歌い、聴衆を熱狂させ「キング・オブ・ハイC」と呼ばれるようになる。

『ああ 友よ なんと楽しい日 Ah mes amis』
Live at the Met 1972

 

G.ドニゼッティ『愛の妙薬』「人知れぬ涙」

完璧さを求めるあまりに、公演をキャンセルすることが度々あり、「キャンセルの王様」と呼ばれるようになっていた。シカゴのリリックオペラでは、8年間41回公演のうち26回をキャンセルしたため、激怒した同オペラの支配人から1989年に終身出入り禁止を言い渡されている。

1980年代から音楽コンクールを主催し、若手声楽家の育成にも力を注ぎ、1990年代以降はオペラ以外の分野にも活動を広げ、テレビに積極的に出演するなど大衆的な名声を得た。
ロンドンのハイド・パークで15万人を集めた大規模な野外コンサートを成功させ、1993年6月にはニューヨークのセントラル・パークで50万人を動員し、数百万人がこれをテレビで視聴した。続いて9月にはパリのエッフェル塔の下でコンサートを開催し、推定30万人を集めた。
ポピュラー歌手を思わせるレパートリーや音響設備の使用、高額な入場料で論議を呼んだが、音楽をより広い聴衆へ伝えようとする姿勢で活動を続けた。

1990年7月54歳 サッカー・ワールド・カップ決勝前夜のローマで、かつてのライバルであったプラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラスとともに特設舞台に立った。

「3大テノール」公演は、1994年、1998年、2002年のワールド・カップのほか、世界中でコンサートを行った。
演奏会のCDやビデオテープの売上げはプレスリーやローリング・ストーンズを超えている。

1997年にパリで事故死したイギリスのダイアナ妃と親しく、世界の地雷除去のための寄付もした。ダイアナ妃の葬儀での歌唱を依頼されたが「非常に悲しくてとても歌うことはできない」と辞退。

2004年3月68歳 ニューヨークのメトロポリタン歌劇場において『トスカ』のカヴァラドッシ役を演じ、これを最後にオペラ上演からは引退。
同年より、世界中を巡る引退コンサート・ツアーを、東京を皮切りに開始。

2006年2月70歳 トリノ冬季五輪の開会式において、十八番である『トゥーランドット』「誰も寝てはならぬ」を歌う。

2007年、4月より行っていたヨーロッパでの「さよならツアー」の最中の6月、膵臓がんと診断されツアーを中断。7月に手術を受けるものの、2007年9月6日、モデナの自宅にて腎不全により亡くなった。

2020年ドキュメンタリー映画『パヴァロッティ 太陽のテノール』が公開された。


パヴァロッティ~ザ・グレイテスト・ヒッツ50

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