『オテロ』-オペラを知る

クラシック音楽情報【オペラを知る】

歌唱、オーケストラ、演技、衣装、舞台、演出…と総合芸術といわれるオペラ。

上演時間が長い、チケット代が高い、内容がわからない…など、クラシック音楽の中でも敷居が高いと言われます。

でも
こんなに奥深いオペラを愉しまないなんて
もったいない!

主なオペラ一覧は こちら

オテロ
Otello

シェイクスピアの名作『オセロ』に晩年のヴェルディが7年の歳月をかけて音楽とドラマの一体化を追求して作曲したイタリア・オペラ悲劇の大傑作。
ヴェルディ作曲のオペラ26のうち25番目の作品で、74才のときの作品。

冒頭の場面からラストまで、一瞬の隙もなく音楽が緊密なドラマを描き、愛の二重唱、オテロとイアーゴの復讐の二重唱、デズデーモナの「柳の歌」、「オテロの死」など聴きどころも多数。

ヴェネツィア共和国軍の英雄オテロと若く美しい妻デズデーモナ。
オテロに恨みを抱く旗手イアーゴは、オテロを陥れるために巧妙な罠を仕掛け、デズデーモナがオテロの副官と不義をはたらいたように見せかける。
イアーゴを信用しその策略にはまったオテロは、デズデーモナの潔白の訴えには耳を貸さず、その手で殺めてしまう。
全てがイアーゴの陰謀であったことが明るみになり、過ちに絶望したオテロは短剣で自ら命を絶つ。

【作曲】ジュゼッペ・ヴェルディ
    Giuseppe  Verdi(1813-1901)
【原作】シェイクスピアの悲劇『オセロ Othello』
【台本】アッリーゴ・ボーイト
【言語】イタリア語
【初演】1887年2月5日 ミラノ・スカラ座にて
【上演時間】約2時間10分
第1幕 30分
第2幕 35分
第3幕 30分
第4幕 35分

主な登場人物

オテロ – ムーア人で、ヴェネツィア領キプロスの総督(テノール)
デズデーモナ – オテロの妻(ソプラノ)
イヤーゴ – オテロの旗手(バリトン)
カッシオ – オテロの副官(テノール)
ロデリーゴ – ヴェネツィアの貴族(テノール)
ロドヴィーコ – ヴェネツィアからの使者(バス)
モンターノ – キプロスの前総督(バス)
エミーリア – イヤーゴの妻で、デズデーモナの女中(メゾソプラノ)
合唱

新国立劇場オペラ「オテロ」ダイジェスト映像

あらすじ

【第1幕】15世紀末のキプロス島の港町

激しい嵐の中、島の住民が祈りを捧げながらヴェネツィア領キプロスの総督オテロの帰りを待ちわびている。

嵐が静まり、オテロに率いられトルコ艦隊に打ち勝った船団が帰還し、勝利の歓喜にわく。

オテロの旗手のイアーゴは、自分のライバルであるカッシオを副官にまで出世させたオテロのことを妬んでいる。一計を案じたイアーゴは宴の席でカッシオに無理やり酒を飲ませる。アリア『喉をうるおせ』。カッシオは悪酔いして醜態を演じ、仲裁に入ったモンターノを傷付ける。騒ぎに駆けつけた将軍オテロは、カッシオを罷免し群衆に帰宅を命ずる。

辺りは静かになり、オテロと妻デズデーモナだけになり、二人の愛の二重唱が歌われる。『夜の深い闇に Già nella notte densa
やがて二人は抱き合うと、城へと進んでいきます。

『夜の深い闇に
Già nella notte densa』

オテロ:ヨナス・カウフマン(1969‐)
デズデーモナ:アニヤ・ハルテロス(1972‐)

【第2幕】城の中の広間

イヤーゴは副官の座を失い意気消沈するカッシオに、オテロの妻デズデーモナにとりなしを求めることを勧める。
カッシオが去ると、イヤーゴは「俺は生まれながらの悪魔だ」と自身の信条を歌う。『Credo in un Dio crudel』「イヤーゴのクレド」は最大の聴きどころの一つ。

『Credo in un Dio crudel』

イヤーゴ: カルロス・アルバレス(1966‐)

デズデーモナがエミーリアを連れて庭に現れ、カッシオはデズデーモナに「オテロの許しを」と頼む。

イヤーゴはオテロに、庭園でカッシオとデズデーモナが話している様子を、さも二人が不貞を働いているかのように話し、オテロの嫉妬心を駆り立てる。

デズデーモナはカッシオの赦免をオテロに願うが、疑念をもつオテロは耳を貸さず、彼女の差し出したハンカチを払いのける。ハンカチは女中エミーリアが拾ったものの、その夫イヤーゴが脅迫の末手中に入れる。

イヤーゴとオテロ二人だけが舞台に残り、オテロは嫉妬に苦しみ「不倫の証拠を見せろ」とイヤーゴに迫る。
するとイヤーゴは「カッシオが寝言でデズデーモナを求めていた」と作り話をし、また、デズデモーナが愛用していたハンカチ(それはオテロから結婚記念に彼女へ贈ったものだった)を、カッシオが持っているのを見たと吹き込み、嫉妬心をあおる。激怒したオテロは復讐を誓う
オテロは激怒し、忠誠を誓うイヤーゴと共に復讐を誓い、二重唱『大理石のような空にかけて誓う!Si, pel ciel』を歌う。

『大理石のような空にかけて誓う
Si, pel ciel』

オテロ:ヨナス・カウフマン(1969‐)
イヤーゴ:マルコ・ヴラトーニャ

【第3幕】 城の大広間

デズデーモナが再び”カッシオへの許し”を求めるが、オテロはそれより「自分が贈った結婚記念のハンカチはどこだ?」と詰問する。デズデーモナが答えられずにいると、オテロは嫉妬心をあらわにして彼女を罵倒し追い出す。

“Tu pur piangi?”

デズデーモナ:ソーニャ・ヨンチェヴァ(1981-)
オテロ:アレクサンドルス・アントネンコ(1976‐)

イヤーゴが「今からカッシオを連れてきて浮気の証拠を見せるので、物陰で見るように」とオテロに勧める。
カッシオを連れてイヤーゴが現れ、オテロは物陰に隠れる。

イヤーゴの話術に乗ったカッシオは、自分の恋人ビアンカとの顛末を陽気に語るが、遠くで聞いているオテロは、デズデーモナの話だと勘違いする。
イヤーゴはあらかじめデズデーモナのハンカチをカッシオの家に置いており、そのハンカチをカッシオが持っているところを、物陰のオテロに見せる。

オテロは妻の裏切りを確信し、殺害することを決意し、愛も苦しみも、すべて無くなったと嘆く。
その時ヴェネツィアの使節の到着の一方が届き、カッシオはその場を去る。
物陰から出てきたオテロはヤーゴは相談し、デズデーモナはオテロが、カッシオはイヤーゴが殺めることを決める。

ちょうどその時、ヴェネツィア本国からロドヴィーコ特使がやって来て、オテロはヴェネツィアへ帰任となり、キプロス島の後任の総督はカッシオが就任することが布告される。怒りと嫉妬に燃えるオテロは、公衆の面前でデズデーモナを罵倒し、憤怒のあまり気絶する。
イヤーゴは意識を失ったオテロを指さし、勝ち誇り嘲笑う。

【第4幕】デズデーモナの寝室

夫の言動に不吉な予感を覚えながら寝室で床に就く用意をするデズデーモナ。『柳の歌 la canzon del Salice』女中のエミーリアに死んだら婚礼の衣装を着せてほしいと告げ、祈りを捧げベットに入る。『アヴェ・マリア

『柳の歌
la canzon del Salice』

デズデーモナ:マリア・カラス(1923-1977)

オテロが寝室に現れ、カッシオとの姦通を詰責する。デズデモーナは無実を訴えるがオテロは聞く耳を持たず絞殺する。
そこへエミーリアが「ロデリーゴがカッシオを殺そうとしたが、逆に殺された」と告げに部屋にやって来て、デズデモーナが殺されているのをみつけ驚き、オテロにハンカチを奪ったのはイアーゴで、すべて彼の計略だったと伝える。
カッシオに殺されたロデリーゴが、死ぬ前にイヤーゴの陰謀の全てを白状したことが明らかになり、策略がばれて逃げ出すイヤーゴを兵士が追う。

すべてを知ったオテロは絶望の中短剣で自らを刺し、妻の遺体に最後のキス
をしようと、彼女に向かう中で息絶える。

オテロ:P.ドミンゴ(1941‐)


ヴェルディ:歌劇「オテロ」[Blu-ray]
オテロ:ドミンゴ/デズデモーナ:フリットリ/イヤーゴ:ヌッチ

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