3月7日1875年【M.ラヴェル】

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ジョゼフ=モーリス・ラヴェル
Joseph-Maurice Ravel

[作曲家/フランス]
1875年3月7日-1937年12月28日 62歳没
『ボレロ』がよく知られ、オーケストレーションの天才と呼ばれています。C.ドビュッシー(1862-1918)と並び、近代フランスを代表する作曲家。
『ボレロ Boléro 』
指揮:D.バレンボイム(1942-)
West–Eastern Divan Orchestra

生涯

1875年 フランス南西部スペイン国境近くのバスク地方シブールに、スイス出身の発明家兼実業家の父とバスク人の母のもとに生まれる。
音楽好きの父の影響で、6歳でピアノを始め、12歳で作曲の基礎を学んだ。1889年14歳 パリ音楽院入学。1901年まで在籍し、その間ベリオにピアノを、ジェダルジュに対位法を、G.フォーレ(1845-1924)に作曲を学ぶ。
1898年3月5日 国民音楽協会第266回演奏会において作曲家としてデビュー。

『亡き王女のためのパヴァーヌ Pavane pour une infante defunte』(1899)
ピアノ:M.ラヴェル

1905年30歳 1900年から5回、ローマ大賞に挑戦したが、二等が最高で、年齢制限により最後となった1905年は予選段階で落選する。本選通過者6名全てがパリ音楽院作曲科教授で審査員を務めたシャルル・ルヌヴー(1840-1910)の門下生だったことから、すでに『亡き王女のためのパヴァーヌ』『水の戯れ』などの作品が評価されていたラヴェルの落選に、フォーレやロマン・ロランをはじめ抗議が殺到。この「ラヴェル事件」により当時のパリ音楽院院長デュボワ(1837–1924)は辞任に追い込まれ、後任院長となったフォーレは音楽院改革を行った。

1908年33歳 最初の管弦楽曲 『スペイン狂詩曲』(1907)がパリのシャトレ座にて、E.コロンヌ(1838-1910)指揮コンセール・コロンヌ管弦楽団に初演。高い評価を受ける。
1909年 シャルル・ケックランらと現代的な音楽を新しい音楽の創造を目指す団体、独立音楽協会を旗揚げした。

1910年35歳 フォーレ、ケックラン(1867-1950)、カプレ(1878-1925)らと共に「独立音楽協会」設立。
1912年37歳 バレエ『ダフニスとクロエ』初演が大成功をおさめる。
1915年3月 第一次世界大戦においてトラック輸送兵として志願した兵籍に就く。
1917年1月15日 最愛の母親が亡くなり、そののショックから創作意欲が衰え、1914年から取り組んでいた組曲『クープランの墓 Le Tombeau de Couperin』を11月に完成させた以外は、3年間作曲活動が出来なかをった。

『クープランの墓』
指揮:ハイメ・マルティン(1965‐ )
hr交響楽団

1920年1月44歳 レジオンドヌール勲章叙勲者にノミネートされたが、ラヴェルはこれを拒否。公教育大臣と大統領によってラヴェルへの叙勲は撤回される。同年『ラ・ヴァルス』作曲。

『ラ・ヴァルス』
ピアノ:山田和樹(1979-) 藤田真央(1998-)

1928年53歳 初めてアメリカに渡り、4ヶ月に及ぶ演奏旅行を行い、各地で大成功をおさめる。同年オックスフォード大学から名誉博士号授与。
アメリカから帰国後、『ボレロ』(1928)、『左手のためのピアノ協奏曲』(1930)、『ピアノ協奏曲 ト長調』(1931)、『ドゥルシネア姫に心を寄せるドン・キホーテ』(1933)の、わずか4曲しか作曲をしていない。

『ピアノ協奏曲 ト長調』

『ピアノ協奏曲 ト長調 Piano Concerto in G』1 mov.
2mov.
3mov.

1927年頃から軽度の記憶障害や言語症に悩まされ、1932年、パリでタクシー乗車中に交通事故に遭ったことから症状が悪化し、手足も自由に動かせなくなった。
1933年11月58歳 パリで代表作『ボレロ』などを指揮。最後のコンサートとなる。
1934年59歳 スイスのモンペルランで保養するが、病状は悪化。
1937年12月17日62歳 血腫や脳腫瘍などの治療の専門家として名高かった脳外科医のもとで開頭手術を受けたが、意識が戻らぬまま12月28日に亡くなる。

晩年の16年を過ごしたモンフォール=ラモリーにあるラヴェルの最後の家は、現在モーリス・ラヴェル博物館として、浮世絵を含む絵画や玩具のコレクション、作曲に用いられたピアノなどラヴェルが過ごしたまま公開されている。

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