10月9日1835年【サン=サーンス】

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シャルル・カミーユ・サン=サーンス
Charles Camille Saint-Saëns

[ 作曲家・オルガニスト / フランス ]
1835年10月9日 – 1921年12月16日 86歳没
「白鳥」を含む組曲『動物の謝肉祭』を作曲したことでよく知られています。ほかに『交響曲第3番』オルガン付き、フィギュアスケートによく使用される『サムソンとデリラ』などもよく耳にしますね。

 

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『動物の謝肉祭』より
指揮:S.ラトル
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
『動物の謝肉祭』より「白鳥」
チェロ:ミッシャ・マイスキー(1948- )

生涯

1835年 フランスのパリで内務省に勤める官吏の家庭に生まれる。
生後数ヶ月で父親は亡くなり、母親と大叔母に育てられる。
2歳でピアノを弾き、3歳で作曲をしたと言われ、10歳でピアニストとしてデビュー。
1848年13歳 パリ音楽院に入学し、作曲とオルガンを学ぶ。
1853年18歳 パリのサン・メリー教会のオルガン奏者に就任。
同年『交響曲第1番』初演。
1857-1877年 当時のパリのオルガニストの最高峰といわれたマドレーヌ教会のオルガニストとなり、F.リスト(1811-1886)から称賛された。
1861-65年 ニデルメイエール音楽学校で生涯唯一の教職に就き、G.フォーレ(1845-1924)などを教え、フォーレとは終生の友人となった。
普仏戦争終了後の1871年、若い作曲家に発表の場を与えるため、C.フランク(1822-1890)、フォーレらとともに国民音楽協会を設立し、フランス音楽の振興に努めた。

序奏とロンドカプリチオーソOp.28(1863年)

1868年に着手し、1874年に完成した『サムソンとデリラ』は、聖書の物語を題材にしていることからオペラ座での上演を拒否された。翌1875年、第1幕のみを演奏会形式で、コロンヌ指揮のコンセール・コロンヌにより初演されたが酷評を受けた。
オペラの全曲初演は、ヴァイマールの宮廷歌劇場で、F.リストの強い希望により1877年12月2日に実現した。この作品がフランス、パリではじめて大成功を収めたのは1892年11月23日コロンヌ指揮による上演だった。

『サムソンとデリラ』
ボロディナ(1963-)、ドミンゴ(1942-)
2002年ミラノ

 

1881年46歳 アカデミー会員に選出、1892年57歳 ケンブリッジ大学から名誉博士号を贈られ、1901年66歳 プール・ル・メリット勲章を授与、1913年78歳 レジオン・ドヌール勲章の最高位であるグラン・クロワを贈呈された。

晩年は作曲活動のかたわら、アメリカから東洋まで旅行をして回ったが、北アフリカのアルジェリアが気に入り、1921年12月パリの寒さを避けてふたたび訪れたこの地で86歳の生涯を閉じた。葬儀は国葬で執り行われた。

作品

『サムソンとデリラ』(1877初演)『交響曲第3番』(1886)『ピアノ協奏曲第4番』(1875年サン⁼サーンス自身のピアノによって初演)『序奏とロンド・カプリチオーソ』(1863)、交響詩『死の舞踏』(1874)などは広く親しまれているが、きわめて多作で、各ジャンルに多くの作品を残している。
『動物の謝肉祭』(1886/のちに管弦楽用に編曲)は、彼の死後人気となった。

幼少期からフランス古典やラテン語を学び、詩、天文学、生物学、数学、絵画などさまざまな分野に興味を持った。その才能を発揮し、音楽批評家として多くの記事、哲学的な著作、一定の成功を収めた詩や戯曲、自作の詩による声楽作品を残している。

フランスバロック音楽のリュリ(1632-1687)、シャルパンティエ(1643-1704)、ラモー(1683-1764)らの作品を校訂している。

「私は最初の頃は革命家と言われた。しかし私の年齢になるとただ先祖でしかあり得ない」と本人が書簡に記しているように「形式主義的」で「絶望的に古臭い」と攻撃され、彼の影響を認める作曲家はラヴェルなどわずかだったが、現在は再認識が進んでいる。ロマン・ロラン(1866-1944)はサン=サーンスを「古典的フランス精神のただ一人の代表者」と評した。

その他

コンセルヴァトワールのソルフェージュクラスの視察に訪れ、学生だったA.コルトー(1877-1962)がピアノを学んでいると名乗ったのに対し「君、冗談を言っちゃいけないよ」と言った有名な逸話が残っており「辛辣で無頓着な人物」として知られる。

『交響曲第3番 Op.78』オルガン付き
指揮:P.ヤルヴィ
パリ管弦楽団


ピアノのための名曲楽譜シリーズ サン=サーンス vol.2 (Allegro d’après le 3e Concerto, Op.29 他1曲)

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