9月25日1683年【J.P.ラモー】

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ジャン=フィリップ・ラモー
Jean-Philippe Rameau

[ 作曲家/フランス ]
1683年9月25日 – 1764年9月12日 80歳没
バッハ(1685-1750)、ヘンデル(1685-1759年)と並ぶ、バロックを代表する作曲家。
楽器用の標題音楽「タンブーラン(太鼓)」や、「めんどり」がよく知られています。

 

『タンブーラン Tambourin 』
チェンバロ:ヴィタル・フレイ(1979-)

生涯

1683年 フランス、ブルゴーニュ地方のディジョンに、教会のオルガンニストであった父のもとにの生まれる。父からオルガンの手ほどきを受ける。
1701年18歳 父親は息子が法律家になることを希望したが、音楽の道を選び、ミラノで数ヵ月勉強したのち、アヴィニョンやクレルモン・フェランの大聖堂でオルガニストを務める。
1705年22歳 パリでオルガニストを務める。
1707年24歳 代表作のひとつとなる『クラブサン曲集第1巻』を出版。

チェンバロ:ジャン・ロンドー(1991-)

1709年26歳 父の跡を継ぎ、ディジョンのノートル・ダム教会のオルガニストとなり、その後もリヨンなどで教会オルガン奏者を務める。
1715年32歳 クレルモン・フェランのオルガニストを務めながら「自然原理に還元された和声論」を出版。
1722年39歳 『和声論Traité de l’harmonie 』出版。
1724年41歳 『クラヴサン曲集第2巻』出版。
1726年43歳 『音楽理論の新体系Nouveau système de musique théorique 』出版。
それまでの作曲技法を批判し、ハーモニーという語を和音や和声の意味で初めて用い、古典期の機能和声(ⅠⅣⅤⅠ)の基礎となる和声法と調性を体系的に理論化した「和声論」は注目を浴びる。その後パリに定住してオルガニスト、クラブサンと音楽理論を教えながら、作曲活動をする。

1727年頃からは富豪の貴族ププリニエールの庇護を受け、本格的にフランス・オペラの作曲に取組むようになる。

『イポリトとアリシー』(1733年初演)をはじめ、代表作となるオペラ・バレー『優雅なインドの国々』(1735年初演)や、オペラ・セーリア『カストルとボルクス』(1737年初演)など発表し、オペラ作曲家として名声が高まる。

『優雅なインドの国々 Les Indes galantes』


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1745年62歳 ルイ15世宮廷作曲家に任命され、名実とともにフランス音楽の第一人者としての地位を固める。

1752年69歳 パリ・オペラ座でリュリ(1632-87)のオペラ・セーリア『アシスとガラテ』にペルゴレージ(1710-36)のオペラ・ブッファ『女中奥様』(1733年初演)を幕間劇として上演されたことをきっかけに、フランス・オペラ(オペラ・セーリア)とイタリア・オペラ(オペラ・ブッファ)の優劣を争う「オペラ論争=ブフォン戦争」(1752-54)が起こり、それは「ラモー対ペルゴレージ」という図式でもあった。ジャン=ジャック・ルソーから攻撃され、この論争はペルゴレージに軍配があがり、オペラ・ブッファは後のモーツァルトなどに影響を与えることとなる。
この論争以降、オペラ・セーリアをはじめとするフランス・オペラは衰退していき、貴族よりも民衆を観衆対象としたオペラ・バレーやオペラ・コミックが発展していく。

ラモーの晩年13年間に、オペラ座でオペラ・セーリア『遍歴騎士』(1760年)が唯一上演され、経済的にも生活が安定していた彼は創作活動から離れ、音楽理論書の執筆の方に力を注ぎ、23冊の理論書を発表した。

鍵盤独奏作品は全部で65曲あり、フランスを代表するオペラ作曲家として重唱や合唱を多用し、管弦楽の書法においても数々の新しいやり方を取り入れ、約30曲のフランス・オペラを書いた。音楽理論家としてのラモーは近代和声理論の確立に重要な役割を果たし、1900年頃までのヨーロッパ音楽における和声学の基盤の一つとなった。

1764年9月12日80歳 最後のオペラ『アバリス、または最後の北風の神々』の練習中に亡くなる。
葬儀は国葬として行われた。

『プラテー』Rameau Platée La Folie(1745)
Marc Minkowski
Orchestra and Chorus
of Les Musiciens du Louvre
Mireille Delunsch – soprano


J.Ph.ラモー : クラブサン名曲集 / ベイロン=ラクロワ

 

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