【月光の夏(1993)】- 音楽を題材にした映画

月光の夏

[監督]神山 征二郎
[脚本]毛利 恒之
[音楽]針生 正男
[ピアノ演奏]小柳 信道
[出演]渡辺 美佐子、若村 麻由美、滝田 裕介、田中 実、仲代 達矢
[ジャンル]実話ドラマ
[上映時間]111分


月光の夏

吉岡公子はかつて教師として勤めた鳥栖小学校の古いグランドピアノが老朽化のため廃棄されることを聞き、その保存のため小学校で忘れられない思い出を語った。昭和20年太平洋戦争末期の初夏、当時九州の鳥栖国民学校(現、鳥栖市立鳥栖小学校)のピアノ係をしていた公子のところに、目達原基地から陸軍の二人の特攻隊員(特別操縦見習士青年特攻隊員)が訪れた。

生きて帰れぬ出撃を前にどうしてもピアノが弾きたいと、一人の青年はベートーベンのピアノソナタ『月光』を、もう一方の青年は『海ゆかば』を弾いて、数キロも離れた基地に帰っていった。

2か月後に戦争は終わった。公子の思い出は新聞やラジオで報道され、平和の記念碑としてピアノの修復も始まった。地元ラジオ局の石田りえはドキュメンタリー作家の三池安文と共に生き残った特攻隊員に取材を重ね、ピアノを弾いたと思われる元少尉風間森介を訪ねるが、風間は何も語ろうとしない。

石田たちは特攻出撃を途中で放棄した隊員を幽閉していた“振武寮”の存在を知り、特攻平和記念館で『月光』を弾いた海野光彦少尉の遺影を発見する。それをきっかけに風間の閉ざされた心は徐々に開き、エンジンの不調で特攻から引き返したこと、上官からピアノを弾いたことを軍人魂を忘れていると言われたことなど、振武寮に入れられた屈辱と絶望の日々を語り始める。
半世紀を経て思い出のピアノと再会した風間は、当時を振り返りながら知覧特攻平和会館で『月光』を弾いた。

映画製作にあたり、地元佐賀県鳥栖市を中心した九州各地で資金協力も話題となった。

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